​​第21課『男子の務めと女子の務め』

尋常小学修身書

家族の役割ってありますよね?大人になって男の子は父の役割を、女の子は母の役割を担う、戦前は当たり前のことだったようです。

​大正11年発行 尋常小学修身書 巻六​
第21課『男子の務めと女子の務め』

男子も女子も人として国民として行うべき道に違いありません。男子が世の繁栄をはからねばならぬと同じに、女子もそれをはからねばなりまさん。また女子が身持ちを慎まねばならぬと同じ様に、男子もそれを慎まねばなりません。このように、人として国民としては違いはありませんが、男子と女子とによって、それぞれ実際の務めはおのづから別れて居ります。男子と女子とは生まれながらにして身体も違い性質も違っています。

それで見ても​​​​​、その務めがおのづから違うことは明らかであります。強いことは男子のもちまえで、やさしいことは女子のもちまえです。国・社会・家を安全に保護していくようなことは男子の務めで、家庭に和楽を与え、また子供を養育するようなことは女子の務めであります。

我等の父母が家庭で実際に行っている事は、すなわちこの男子の務めと女子の務めとの主なものであります。父は一家の長として家族を率い、家計を支え、また外へいろいろな仕事をして働いています。母は主婦として内にいて父を助け、家をととのえ、我等の世話をしています。

男子と女子とがよく調和して各その務めを全うしていけば、家も栄え国も栄えます。

これは小学6年生の教科書です。27課の内の21番目ですから小学校の終わり頃に学習したようです。

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