修身教育と聖書の教えの共通点 『慈善』

尋常小学修身書

新約聖書 ルカ 6:36​​
あなたがたの父なる神が慈悲深いように、あなたがたも慈悲深い者となれ。​

尋常小學修身書 巻3 大正8年発行  小学三年生
第18 ​『慈善』


​​​ むかし​​羽前(うぜん)の鶴岡に鈴木今右衛門という慈善の心の深い人がありました。大飢饉のとき、田畑を始め家の道具まで売って多くの人を助けました。今右衛門の妻も心だての良い人で、施しをするために、着物を売り払い、晴れ着が2枚だけ残っていましたが、「着替えが無くなって外へ出ることが出来なければ、櫛やかんざしの入り用もありません。これらの物を金に換えて、もっと多くの人を助けましょう。」と言って、晴れ着とともに櫛・かんざしも皆売ってしまいました。

 今右衛門夫婦に12歳になる娘がありました。ある寒い日、同じ年頃の女の子が物もらいに来ました・母はそれを見て、娘に「あの子は単衣(ひとえ)物一枚で震えています。おまえの着ている綿入れ(わたいれ)​​​​を一枚やってはどうです。」と言いましたら、娘は直ぐに上に着ている方のを脱いでやりました。

『我が身を抓(つめ・つね)って、人の痛さを知れ​​』[=抓(つ)んで・ひねりて]

新約聖書 ルカ 12:33
自分の持ち物を売って、施しなさい。自分のために古びることのない財布をつくり、盗人も近寄らず、虫も食い破らない天に、尽きることのない宝をたくわえなさい。

新約聖書 テモテⅠ 6:18-19
また、良い行いをし、良いわざに富み、惜しみなく施し、人に分け与えることを喜び、こうして、真のいのちを得るために、未来に備えてよい土台を自分のために築き上げるように、命じなさい。

旧約聖書 イザヤ 58:7-8
また飢えた者に、あなたのパンを分け与え、さすらえる貧しい者を、あなたの家に入れ、裸の者を見て、これを着せ、自分の骨肉に身を隠さないなどの事ではないか。そうすれば、あなたの光が暁のようにあらわれ出て、あなたは、すみやかにいやされ、あなたの義はあなたの前に行き、主の栄光はあなたのしんがりとなる。

戦前の教科書を読むようになり、若い頃に読んだ聖書を思い出すようになりました。
共通点が多く見いだされ、このところ聖書への研究熱も高まって参りました・・・!

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